ごきげんな日々とそうでもない日々。

4つの難病を抱えながら生きるヒトのなんでもないようでどうでもある日常。

【東北復興支援旅行レポ8】車椅子で見学できる昭和建築「御倉邸」



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おいしい食事でお腹いっぱいになったあとは福島市内観光です。
niftyスタッフさんがリサーチしてくださった場所へ出向くことに。
なんと私のサイト(放置プレイ中ですが)やblogをご覧下さって
私のツボにはまりそうな場所を見つけてくださったのです。
それがまた見事にツボ!もう、分かっていらっしゃる!
これは行かなきゃいかんでしょ!と意気揚々とお邪魔しました。


お邪魔したのは「御倉邸(おぐらてい)」
福島市は江戸時代から阿武隈川を利用した舟運が盛んだったそうで、
福島の経済発展に重要な役割を果たしていたものでもありました。
福島城近くには人や荷物の揚げ下ろしをする「河岸」があり
城主蔵や御城米御蔵(年貢のお米用の蔵)はもちろん、
会津藩米沢藩などの廻米御蔵が川面に添い建ち並んでいたそう。
(なのでこの辺は御倉町といい、この邸の名前も御倉邸になったそうです)
明治32年、東北初の日本銀行出張所(福島支店の前身)が開設され
さらに昭和2年に純和風建築の支店長役宅が建てられました。
それがこの御倉邸なのです
戦前の日本銀行の役宅として現存するのは福島と新潟だけだそう。
大変貴重な建築物なのです。


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車を降りてあれやこれやとモタモタしていましたら
(注:モタモタしていたのは私だけです)
職員さんがお外までお迎えに来てくださいました。
御倉邸にも事前にniftyスタッフさんがお電話してくれていたそうで
「ああ!お電話をくださった方ですか?」と話がスムーズに。
「遠くからよく来てくださいました」と大歓迎してくださいました。


上の写真でも分かるように、入り口にはスロープが設置されており
車椅子の私でもスムーズに入館が出来ます。
さらに驚くなかれ。なんとこの御倉邸、こんな機械まであるのです。


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旦那様がどーんと立ちふさがっているせいで見えづらいですが
(なんでそんなところに立っていたのさ…)
玄関から廊下まで車椅子ごと機械で上げていただけるのです。
さらに館内も車椅子のままで見学することが出来ます。
(車輪が汚れていたので館内用車椅子に乗り換えました)


私は御倉邸のような古い建築物を見るのが大好きで
元気な頃から色々見に行っていたのですが
車椅子生活になってからは見に行っていません。
というのも古い建築物なので当然バリアフリーにはなっていませんし
なっていたとしても車椅子のまま見学は出来るのか?
車椅子で大事な文化財を傷つけてもいけない!と思ってしまい
どうしても二の足を踏んでしまっていたのです。
御倉邸は事前に「バリアフリーですよ」とは聞いていたのですが
まさかここまでの設備があるとは思わずビックリです。
でも、とても嬉しいです。


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職員さんのご厚意により、邸内ガイドをしていただくことに。
見所をこの日記で全て書いてしまうともったいないので省略。
ガイドと共に地震当時のお話を聞くことが出来たので
そちらを中心にご報告しようと思います。
建築が気になった方はぜひお出かけください♪


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地震があった3月11日。
ちょうどこの日のようにガイドをしていたそうです。
突然の大きな揺れにビックリして、お客様を庭へ誘導。
目にはっきり見えるほど家が揺れていたそうです。
職員さんもお客様も皆さん無事だったそうです。

御倉邸は壁にヒビが入ったり、欄間の一部が欠けてしまったりしましたが
屋根瓦も落ちることなく、庭の木々も倒れることなく、
さらにすごいのがガラス(当時のものです)が1枚も割れなかったそう。
上の写真は蔵の扉です。地震当時ガイドさんはここにいたそうです。
絶対ガラスが割れる!と思ったのに、ヒビひとつ入らなかったことに
大変驚き、そしてお喜びになったそうです。
最近耐震構造が云々と古い建物が壊されてしまうことがありますが
(もちろん危険だからこその行為だと思うのですが)
こういう話を聞くと「古い建物は丈夫だ!」とつくづく思います。

壁のヒビなどは修理をきちんと行ったそうです。
ちょうどお邪魔した日の朝、修理が完了したそうです。
「いいときにいらっしゃいました」と職員さん。
本当にナイスタイミングです^^


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どうしても狭い場所もあるので、慣れない車椅子での移動は大変。
職員さんも各所で手をかしてくださいました。
ありがとうございます。


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私が「面白いな」と思ったのは、このふすま。
夏専用の「よしずのふすま」です。
御倉邸の目の前には川が流れており、涼しい風が通ります。
なのでふすまをよしずにして風をもらっていたのですね。
オシャレだし、エコだし、なかなか素敵。
今にも活用できるアイデアだと思います。


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あとは日本銀行の法被。職員さん曰く「用途は不明」だそう。
(ご存じの方、ぜひご教授ください)
「日本」の字をアレンジしたデザインが斬新でおしゃれ。
漢字がこんな幾何学模様になるなんて!う~ん、ハイセンス。
背中のマーク(赤いマーク)を見た私が
「日立の昔のマークに似てる…」と言ったのは内緒です(笑)。


館内を隅々までめぐったあとは外に出て、お庭と景色を堪能。
遠くの山と(春になると花が咲いて綺麗らしい)川の流れ。
そして樹齢100年を越える木々。自然の贅沢ですね。
職員さんのガイドのおかげでとても勉強になった時間でした。
とても素敵な建物でしたよ。
興味がある方はぜひお出かけ下さい。


御倉邸(おぐらてい)
福島市御倉町1番78号
開館時間:午前10時から午後6時まで
拝見料:無料

http://www.city.fukushima.fukushima.jp/shisetsu/bunka/ogura/index.html




【 お ま け 】


庭は砂利が敷き詰められ、時に枯山水を作るそうです。
そこで私も枯山水を制作!


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単なる車椅子のタイヤの筋やないかっ(笑)


旦那様:「枯山水からはほど遠い…」
わたし:「何を言うか!私の作品よっ!」
職員さん:「あははははは」
niftyスタッフさん:「(撮影)」


…ご無礼しました。